「会社を辞めて転職したいけど、上司に退職を引き止められた。どうしたらいいの?」
会社を辞めるには、上司に退職を報告しなければなりません。
その時に引き止められてしまうと、残るかどうかの迷いが生じてしまうこともあります。
そんなしつこい引き止めに合ったとき、どう対処すればいいのでしょうか。
退職を引き止められた時の対策・対処法
- 退職を決めた理由を思い出す
- 強い気持ちで退職を押し通す
- ブラック企業は注意が必要
会社に退職を引き留められたとき、最終的に自分の取る行動は2つしかありません。
- 会社を辞める
- 会社に残る
結局はこの2つしかないのですね。
しつこい引き止めに根負けしてはいけません。きっぱりと断りましょう。
迷ったときは、なぜ退職をする覚悟を決めたのかを、もう一度思い出す必要があります。
退職を決めた理由を思い出す
会社に勤めた年数が長ければ長いほど、引き止められたときに情が沸いてしまします。
しかし、もう一度退職を決めた時のことを思い出してください。
会社を辞めるという大きな決断をするには、辞めるだけの理由があったはずです。
- 「給料が安く残業が多い」
- 「今の会社にいても将来が見えない」
- 「キャリアアップをするため」
- 「今の仕事が自分には合わない」
など、それぞれの理由があり退職を決めたのですよね。
今自分の覚悟を覆してしまうと、将来に公開する可能性が高いです。
一時の情にほだされて、自分の覚悟を覆すことはやめたほうがいいです。
迷いが生じた時は、もう一度退職を決めた時の覚悟を思い出してください。
強い気持ちで退職を押し通す
会社としては、一人の社員が退職してしまうと、大きなダメージを受けてしまいます。
特に直属の上司は、いろいろな手段で引き止めてくるでしょう。
上司の引き止めの仕方ごとの、断り方を見ていきましょう。
情に訴えてくるとき
一番多いのが、情に訴えて引き止めてくるという方法です。
- 「君がいなくなったら、会社が立ち行かなくなってしまう!」
- 「もっと君と仕事がしたい。一緒に会社を盛り上げていこう!」
- 「長年一緒にやってきたじゃないか。僕を助けてくれ!」
時には涙を流して、引き止められることもあります。
このように自分を頼りにされてしまうと、迷いが生じてしまうのは人情ですよね。
しかしここで退職を辞めて会社に残留すると、後々に後悔することが多いです。
これら情に訴えてくるときは、退職をする自分のことよりも、上司や会社自身のことを優先していることがほとんどです。
あくまで主体は会社や上司なのですね。
会社に残ったとしても結局はまた不満が出てきて、もう一度退職を考えるという同じことの繰り返しになる可能性が高いです。
こんなときは、強い気持ちをもって退職を押し通しましょう。
とにかく冷静に対処し、自分の将来を優先させる必要があります。
感情に振り回されることなく、一歩引いた視点で自分を見つめてください。
退職を申し出る前に、情に訴えてくることは予想しながら、シミュレーションしておくことも必要になりますね。
怒りや脅してくとき
- 「なぜだ!あんなに目をかけてやったじゃないか」
- 「考えられない!絶対に退職を許さない!」
- 「ダメだ!それでもやめるなら損害賠償をするぞ!」
上司が怒りや脅しをかけて、退職を引き留めてくることもあります。
ブラック企業などでよく見られ、パワハラが横行している会社に多いパターンです。
上司が怒ろうが、脅してこようが、そんなことを気にする必要はありません。
日本国憲法では職業選択の自由が定められているので、会社を辞めるのは自由です。
退職の2週間前に申し出をすれば、どんな理由であっても退職することができます。
いくら怒られようが、退職には全く影響しないのですね。
もちろん損害賠償をされることなどありません。
上司の怒りや脅しは、軽くいなして受け流してしまいましょう。
逆に言えば、退職を怒りや脅しで引き止めてくるような会社は、早く辞めたほうが自分のためです。
ビビってしまい退職を撤回することのないよう、強い気持ちで退職を申し出してくださいね。
条件を見直すと言ってきたとき
例えば、「給料が安いから辞めます」と退職理由を話した時、「給料を上げるから残ってくれ」と引き止められることがあります。
「残業」「ボーナス」「休日」など、待遇面に不満があって会社を辞めるとき、よくあるパターンです。
これは心が揺れてしまうことがありますよね。
「給料を上げてくれるなら、残ってもいいかな?」
こんな気持ちが生じてきます。
しかしこれは注意が必要です。
多くの場合、口約束に終わってしまうのですね。
「会社に残ったのに、結局給料は上げてもらえなかった」ということになりかねないということです。
会社や上司は、あの手この手で退職する社員を引き留めてきます。
甘い言葉に惑わされることなく、強い気持ちで退職を押し通してください。
ブラック企業は注意が必要
ブラック企業で働いているとき、退職を認めてくれないということがあります。
先に述べたように、日本国憲法では職業選択の自由が定められています。
会社を辞めるのは、本人の自由なのですね。
しかしブラック企業は、そんなことをお構いなしに退職を認めないことが実際にあります。
退職届を提出したら、それを目の前で破られるというひどいケースもあるのです。
そんなブラック企業が、退職を認めてくれないときはどうすればいいのでしょうか。
退職の申し出から2週間で辞めることが可能
民法の第627条第1項では、退職の2週間前にはその旨を申出をすることが必要になると解釈されています。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
逆に考えると、退職を申し入れをして2週間が経過すれば、雇用関係は終了するということです。
ブラック企業に勤務しているときは、最初に退職の申し入れをするとき、録音を取るなどして申し入れをした証拠を残しておきましょう。
具体的には、退職届を提出するときの音声を残しておくといいです。
証拠さえあれば、提出した日から2週間後に強引に辞めることも可能です。
まずは証拠を残しておくことを、考えてください。
労働基準監督署や弁護士に相談することも
あまりにブラック企業の脅しがひどかったり、まったく退職を認めてくれないときは、労働基準監督署や弁護士に相談することも考えましょう。
実際に相談しなくても、「労働基準監督署に相談します」と上司に言えば、ほとんどの場合あきらめて退職を認めてくれます。
こちらも「労働基準監督署」「弁護士」の名前を持ちだし、逆に会社に圧力をかけるのですね。
それでも認めてくれないときは、実際に相談しましょう。
会社を辞めることは労働者の権利なので、ブラック企業の脅しにひるまないように強い気持ちを持ってくださいね。
会社を退職する前に転職先を決めておきましょう
会社を退職することを上司に申し出る前に、転職先を決めておくことは非常に大事です。
会社を辞めてから転職活動をする方がいますが、それはリスクが大きすぎます。
転職を成功させている方の多くは、転職先の企業から内定をもらい、その後で会社に退職を申し出ているのですね。
こうすれば、無職になるという大きなリスクをゼロにすることができますからね。
失業保険はすぐには出ない
会社を辞めてしばらくは、失業保険で生活しようと考える方がいます
しかし自己都合退職で会社を辞めた場合、失業保険はすぐに給付されません。
申請の3か月後からしか、失業保険はもらえないのですね。
そうすると、3か月間は全く無収入の状態となってしまいます。
これはおすすめできないですね。
やはりまず転職先の企業から内定をもらい、そのあとで会社を退職することをおすすめします。
転職サイト・エージェントを上手に活用しましょう
転職サイト・エージェントを上手に活用すれば、働きながら転職活動をすることも十分に可能です。
スマホを使って簡単に利用できるので、ハローワークよりも便利に転職活動ができます。
まずは「リクナビネクスト」などの大手転職サイトに登録してください。
「リクナビネクスト」は転職希望者の半数以上が利用する転職サイトですね。
転職サイト・エージェントを上手に活用して、まずは働きながら転職先を見つけてくださいね。
その後に、強い気持ちで退職を上司に申し出ましょう。
転職先が決まっているのなら、気持ちが揺らぐこともなくなりますからね。