「名ばかり店長で睡眠もろくに取れない・・・」
ファミレスなどの飲食チェーン店に就職すると、1年目・2年目の経験の浅いうちから店長に指名され、名ばかり店長(名ばかり管理職)を任されることがあります。
今回体験談を寄せてくれたSさんは、新卒入社2年目で飲食チェーン店の店長を任され、連日の激務で睡眠不足に悩まされていました。
それではそんな名ばかり店長の激務を経験して、体重が10キロも落ちたことから会社を辞めたSさんの体験談をご覧ください。
新卒2年目で名ばかり店長になった会社を辞めた体験談
- 新卒で飲食チェーン店に入社
- 2年目で名ばかり店長となり激務に襲われる
- 会社を辞めてぐっすり眠れることのありがたさを認識
- 公務員試験を受け地元の役場に就職に成功
- 体が壊れてしまっては取り返しがつかないです
新卒で飲食チェーン店に入社
28歳男性のsと申します。
私が、大学卒業後新卒で入った会社の話です。
学生時代に居酒屋でアルバイトをしていたことがあり、そこでの経験を生かそうと飲食チェーン店に就職しました。
就職した企業はファストフード系の全国チェーン店で、勤務先は都内でした。
24時間営業のお店であり、調理・接客・清掃・アルバイトの管理など店舗業務に関わることはなんでもやりました。
入社して1年ほど店舗について店長の元で研修をし、2年目からは店長を任せられました。
2年目で名ばかり店長となり激務に襲われる
2年目の店長を任せられたところから、激務が始まりました。
本部は店舗をどんどんと拡大しており、都内では2,3店舗兼任で店長をすることは当たり前でした。
おりしも人手不足の影響で、今までのようにアルバイトが集まらなくなりました。
店を回すバイトがいないと、全部私が入って埋めなければいけません。
深夜日中問わず欠員は発生するので、生活リズムが狂っていきました。
結果、睡眠不足に悩むようになり、体重も10キロ以上落ちました。
これ以上は体がヤバいと思い、退職を決意しました。
会社を辞めてぐっすり眠れることのありがたさを認識
会社を辞めて感じたことは、とにかく安心して眠れるようになったことが一番です。
在職中は、たまにある休日も店舗でのトラブルがあると出勤しなければいけなかったので、気が休まることがありませんでした。
店舗から呼び出される夢で、目が覚めることも何度もありました。
何かに追われることなく、ぐっすり眠れることがどれだけありがたいことか身にしみてわかりました。
もうあの場所に行かなくて済むと思うだけで安心できました。
体が壊れる前に辞められて、本当に良かったと思いました。
公務員試験を受け地元の役場に就職に成功
会社を辞めて都内から地元に戻り、就職活動を始めました。
不規則な生活となる業種はもうこりごりだったので、勤務時間が安定している仕事に就きたいと思い、地元の役場に就職するために公務員試験の勉強を始めました。
派遣会社に登録して、都合がよい時に日雇いの仕事で小遣いを稼ぎつつ勉強を進めました。
公務員に絞った転職活動でしたので、転職サイトを利用したりすることはありませんでした。
1年後、無事に公務員試験に合格し地元の役場に就職しました。
体が壊れてしまっては取り返しがつかないです
激務でブラック企業を辞めたいと思っている方は、思い切ってやめてしまってよいと思います。
なぜなら、体や精神が壊れてしまってからではもう取り返しがつかないからです。
体や精神が壊れてしまうと、もう転職活動どころではなくなってしまいます。
年収は下がるのはキツイとは思いますが、派遣やアルバイトで糊口はしのげるので、思い切って辞めてしまうのも手だと思います。
あと、公務員試験は色々と言い訳にも使えますよ。
空白期間があっても、公務員試験の勉強をしていましたで乗り切れます。
管理人の一言
名ばかり管理職・名ばかり店長の問題については、一時期社会問題となりました。
入社1年目・2年目の若手社員を店長(管理職)に任命し、残業代もろくに支払わずに低賃金でこき使うのですね。
一般社員ならば定時を超えた労働には残業代を支払う義務が発生しますが、「管理監督者」には残業代をし払わなくていいと労働基準法でも定められています。
悪質なブラック企業の飲食チェーン店などでは、この制度を悪用して人件費を削減しているのですね。
しかしこの名ばかり管理職・名ばかり店長に残業代を支払わないことは、違法制が認められるケースも多いです。
労働基準法の「管理監督者」には厳密な要件があり、「経営者と一体的立場にある労働者」でなければならないと考えられています。
新卒1年目・2年目の名ばかり店長の場合、とても経営者と一体的立場にある労働者とは言えませんよね。
もし自分が名ばかり管理職として残業代も出ずに働かされているならば、今後の行く末をしっかりと考えたほうがいいです。
Sさんのように退職して、別の道を見つけるというのも一つの方法になるでしょう。
名ばかり管理職は、安い賃金で長時間労働を課されていることがとても多いです。
その結果、体を壊したり精神を病んだりして、働けない状態となってしまうことも珍しくありません。
そうなると、転職すらできない最悪の状況になってしまいます。
まずは自分の体のことを一番に考えてください。
会社は世の中にたくさんあります。
もし「このままでは将来が見えない」と感じたら、別の会社に転職することも考えてください。
激務で疲労がたまってくると、思考能力まで低下して視野が狭くなり何も考えることができなくなってきます。
そうなる前に、しっかりと自分の未来について考えてくださいね。