新入社員として働き始め、半年が経過するといろいろと見えてくるものがあります。
「上司のパワハラ」「毎日の残業」「会社との相性」「やりたい仕事ではない」などの理由から、仕事を辞めることを考え始めることも珍しくありません。
新卒で入社して半年で会社を退職することは、ありなのかなしなのかどちらなのでしょうか。
理由によっては辞めたほうがいいことも
仕事を辞めたいと考えた理由によっては、入社半年であっても辞めたほうがいいことがあります。
ありかなしかで言えば、ありということです。
- ブラック企業に入社してしまった
- 上司のひどいパワハラでうつ病になってしまった
- 会社の経営状況が悪く未来が見えない
これらの理由で退職を考えたなら、今が辞め時なのかもしれません。
ブラック企業に入社してしまった
新卒入社した会社がブラック企業だとわかった時のショックはとても大きいです。
「月に100時間の残業」「連日の休日出勤」「過酷なノルマ」など、人間らしい扱いを受けることのできない企業があるのも事実です。
厚生労働省は「過重労働による健康障害防止のための総合対策」で、月に100時間残業をした場合、心身に健康被害のリスクが増加するとのデータを発表しています。
こんなブラック企業の下で働くと、肉体的・精神的な疲労やストレスから何らかの病気を発症してしまうことも珍しくありません。
ブラック企業の卑劣なところは、社員を会社の駒としか考えていないところです。
もし社員が病気で脱落したならば、新たに補充すればいい程度にしか考えていないのですね。
このようなブラック企業に新卒で入社してしまったときは、入社半年でも辞めることは全く悪いことではないです。
人間やはり体が一番の資本となります。
もし心身の不調を引き起こしてしまうと、今後の人生に大きな支障をきたす危険性があります。
石の上にも三年という言葉がありますが、ブラック企業での我慢はその範疇を超えています。
新卒3年以内の転職は、中高年の転職に比べ、それほど難しいわけではありません。
新しい会社を探し、ホワイトな企業に転職することも選択肢の一つになるでしょう。
上司のひどいパワハラでうつ病になってしまった
入社後に、上司との相性の悪さに悩む新入社員の方はたくさんいます。
常識的な範囲での指導なら問題ないのですが、残念ながら部下を手下や奴隷のように扱う上司がいることも確かです。
こんな上司のパワハラでうつ状態になってしまうと、前向きに仕事に取り組むこともできなくなってしまいます。
毎日の出社が嫌になり、その結果自分自身を傷つけてしまう方も実際にいます。
もし上司のパワハラがひどくうつ病になってしまうほどのものであれば、入社半年であっても仕事を辞める決断をするべきなのかもしれません。
うつ病は、その原因が無くならない限りなかなかよくなりません。
上司のパワハラが無くなれば一番いいのですが、それは正直なところ期待薄です。
そうなると、自分自身が会社を辞めて新たな道を進まなければならないことになります。
このようなうつ病を発症してしまったときも、会社を辞める選択肢をしたほうがいいと言えるでしょう。
会社の経営状況が悪く未来が見えない
就職活動のときにいろいろな会社を調べますが、実際に入社してみないとわからないことはたくさんあります。
新卒で入社したところ、会社の経営状況がとても悪いということが判明することもよくある話です。
景気が良くなってきたといっても、中小の企業にとっては厳しい社会状況に変わりはありません。
また大手企業であってもAIなど新しい技術によって人員の削減、いわゆるリストラが今後ますます進んでいくと考えられています。
入社して半年も経つと、「この会社が続いていくのは難しいかな?」「いずれ経営危機に陥りそう」ということがわかってくることがありますよね。
もちろん半年で見切りをつけるのは早すぎるかもしれませんが、自分の身の振り方をきちんと考えておく必要はあるでしょう。
具体的には、転職を視野に入れておくということです。
転職はやはり若いうちほど有利になります。
それならば、できるだけ早いうちに転職をしてしまったほうがいいという考え方もありますよね。
もし新卒入社した会社の未来が悲観的だと考えたなら、入社半年でも退職する方向性で動いたほうがいいのかもしれません。
辞める前に転職先を決めておく
これらいろいろな理由で仕事を辞める前に、しておかなければならない大事なことがあります。
それは、転職先をあらかじめ決めておくということです。
在職中に転職活動をして、別の企業から内定をもらっておくということですね。
入社半年で退職を考えたとき、まずは転職活動を始めてください。
在職中に転職活動をするメリット
- 収入が途切れることがない
- 次の仕事が見つかるのかという不安がなくなる
- 精神的に楽になることができる
収入が途切れることがない
在職中に転職活動をして、転職先を決めておくとことで収入が途切れることがなくなります。
失業給付金、いわゆる失業保険をあてにしていきなり会社を辞めてしまう人がいますが、それは得策ではありません。
自己都合による退職の場合、約3か月後からしか失業保険は給付されません。
そうなると、3か月間は全く収入がない期間となってしまいます。
やはり収入がないというのは、精神的にかなり厳しいものです。
在職中に転職先を決めてから退職すると、このような事態に陥ることはなくなるのですね。
次の仕事が見つかるのかという不安がなくなる
入社半年で仕事を辞めるかどうか迷ったとき、一番心配なのは次の仕事が見つかるのかどうかですよね。
もし在職中に転職先を見つけておけば、このような心配をする必要はなくなります。
退職してから転職活動を開始すると、精神的にかなりきついものとなります。
不安なく仕事を辞めるためにも、次の仕事先を在職中に見つけてから退職しましょう。
精神的に楽になることができる
在職中に転職活動をして転職先から内定をもらうと、かなり精神的に楽になれます。
「いつでもこの会社を辞めることができる」という余裕が生まれるのですね。
心に余裕が生まれると、上司のパワハラを受け流せたり、なぜか仕事に前向きになったりすることもあります。
もしそのような気持ちの切り替わりがあれば、そのまま今の会社で仕事を続けるという選択肢もでてきます。
在職中に転職活動をして内定をもらったからといって、今の仕事を辞めなければならないというわけではないということですね。
逆に考えると、もし新入社員として入社半年で仕事を辞めたいと思ったら、まず転職活動をしてみるという方法もあります。
転職活動により選択肢を増やすことができる
転職活動は、必ず転職をするためにだけ行うものではありません。
内定をもらった後に、転職するか今の会社に残るかを決めてもいいのですね。
自分自身の未来の選択肢を増やすということです。
もし今の会社を辞めるかどうか迷ったときは、まず転職活動をすることは決して悪いことではありません。
今の会社生活に迷い・不安があるなら、転職活動を始めてください。
迷いや不安は何もしなければ、何も解決しません。
まずは行動することが大事です。
明るい未来のために、一歩前に踏み出してくださいね。