ブラック企業の特徴の一つとして、離職率が高いという点があります。
「長時間の残業」「過酷なノルマ」などが原因となり、社員がすぐに辞めてしまうのですね。
転職活動をするときには、離職率の高い会社をきちんと調べることが望ましいです。
そんな離職率の高い会社を見分ける方法についてみていきましょう。
転職先の離職率を調べる方法
- 就職四季報で調べる
- 求人がいつも出ていないかをチェック
- ネットで口コミを調べる
- 転職エージェントに相談する
転職を希望する会社の離職率は、できる限り調査したほうがいいです。
求人情報の「残業なし」「ノルマなし」といったコピーは、必ず真実とは限りませんからね。
転職先がブラック企業かホワイト企業かどうかは、離職率である程度見分けることが可能です。
就職四季報で調べる
- 就職四季報にもいろいろある
- 入社3年後離職率をどうみるか
- 業種によっても離職率は違う
- NA(No Answer)の企業は要注意
東洋経済新報社から発行されている「就職四季報」には、「入社3年後離職率」というデータが掲載されています。
「就職四季報」では、5000社を超える企業の情報が掲載されているので、非常に有用です。
まずはこの就職四季報の「入社3年後離職率」をチェックしてください。
就活生には必須の就職四季報ですが、当然ながら転職活動にも利用することができます。
就職四季報にもいろいろある
就職四季報といっても、1種類だけではありません。
「就職四季報 総合版」
「就職四季報 優良・中堅企業版」
「就職四季報 女子版」
の3種類が発売されています。
総合版は主に上場企業が掲載されているので、入社3年後離職率も平均すると低く収まっています。
転職活動では、上場企業ばかりに応募するわけにはいきませんよね。
優良・中堅企業版、女子版もチェックして、離職率を調べておきましょう。
入社3年後離職率をどうみるか
では、入社3年後離職率はどれくらいが高いといえるのでしょうか。
国の発表によると、大卒の新入社員の約30%が3年以内に離職してしまうというデータがあります。
この30%というのが一つの基準としては考えられますね。
30%以上の入社3年後離職率の企業は、ちょっと注意する必要があるということですね。
これのみでブラック企業とはもちろん断定できませんが、何らかの辞めるべき理由がある可能性があります。
業種によっても離職率は違う
また、離職率は業種によって大きな違いがあります。
世の中には、離職率の高い業界というものが存在しているのです。
小売業
宿泊業
飲食サービス
医療,福祉
この4つの業界は、離職率が非常に高いことで有名です。
これらの業界は、基本的に仕事がきついうえに給料も安いことが多いです。
なかなか長く仕事をつづけることが、できにくい環境となってしまっているのですね。
もちろん、これらの業界の会社がすべてブラック企業というわけではありません。
転職でこれらの業界の企業に入社するときは、ある程度の覚悟は必要となるのではないでしょうか。
NA(No Answer)の企業は要注意
就職四季報では、企業に入社者と在籍者の人数を答えてもらい、入社3年後離職率を計算しています。
しかし企業の中には、この入社者と在籍者の人数を答えない企業もあるようです。
そのような企業の離職率データ欄には、「NA(No Answer)」と記載されています。
NAと記載されている企業は、高い離職率を隠すためにあえて回答しないケースが予想されます。
NA(No Answer)の企業は、ブラック企業の可能性が高い要注意の会社ということになりますね。
求人が常に出ていないかをチェック
就職四季報でも、日本にあるすべての会社を網羅しているというわけでは当然ありません。
では就職四季報に掲載されていない会社の離職率を調べるにはどうすればいいのでしょうか。
これは正直なところ非常に難しい問題です。
企業に直接電話をして聞いても、教えてくれることはほとんどないでしょう。
また面接で質問をすることもためらわれますし、質問したとしても本当のことをこたえてくれるとは限りません。
そんな時は、ハローワークや転職サイトに常に求人募集を出していないかどうかをチェックしてみましょう。
離職率の高いブラック企業は、常に人手不足の状態となっています。
職場に何らかの問題があるために、社員が定着せずにすぐに退職してしまうからです。
よってブラック企業は、常に求人募集をしているケースがよくあるのですね。
「あれっ、この会社よく求人で見るなー」と感じたら、その会社は要注意の必要があるのですね。
ネットで口コミを調べる
インターネットでは、いろいろな会社の口コミサイトがあります。
「カイシャの評判」
「VORKERS」
「転職会議」
「キャリコネ」
などが有名ですね。
これらの口コミサイトでは、在職中の社員、退職した社員の生の口コミ情報を知ることができます。
会社の離職率が高いか低いかなどの情報もあるので、参考にしましょう。
また、「転職@2ch掲示板」などでもいろいろな口コミがあるので、チェックが必要になりますね。
転職エージェントに相談する
転職活動をするとき、「リクナビネクスト」や「マイナビ」などの転職サイトを、ほとんどの方が利用しているでしょう。
しかし転職エージェントを利用する方はまだ少ないのではないでしょうか。
確かに、何となく敷居が高い雰囲気を感じてしまいます。
この転職エージェントを利用するメリットの一つに、エージェントは企業の実態をよく知っているということがあります。
エージェントは転職のプロです。
給料など目に見える部分だけでなく、企業の内情なども非常に詳しいのですね。
転職を希望する企業の離職率について、しっかりとエージェントと相談することももちろん可能です。
就職四季報やネットで探しても離職率がわからないときは、エージェントに相談してみましょう。
細かい数字まではわからないかもしれませんが、会社の内情について教えてくれることでしょう。
ブラック企業に転職しないためも、転職エージェントを有効に活用してくださいね。