「借金があるけど転職をする際に不利にならないの?」
このように転職における借金調査(身辺調査)を心配している方は、意外と多いです。
「借金があると転職や就職ができない」という噂をよく聞きますよね。
消費者金融や銀行のカードローンで借金があると、中途採用で転職先の会社にばれてしまうのでしょうか。
借金調査と転職の関係について見ていきましょう。
転職の際に借金調査をされるのか
結論から言ってしまうと、転職をする際に借金調査をされることはほとんどありません。
もし消費者金融や銀行のカードローンで借金をしていても、転職の採用に影響することはほとんどないでしょう。
しかし、100%借金調査がされないかというと、そうとも言い切れないのです。
ではどんな時に、借金調査や身辺調査をされて、借金があることがばれてしまうのでしょうか。
借金が転職先にばれてしまうケース
一般の会社では、借金をしていてもそれが会社にばれるということはほとんどありません。
しかし、転職をする業界によっては借金がばれてしまうことがあります。
採用予定者のことを調べる「借金調査」や「身辺調査」をする業界があるのですね。
- 金融機関に転職をする場合
- 警備会社に転職をする場合
- 外資企業に転職をする場合
金融機関に転職をする場合
銀行や信販会社・消費者金融などの金融機関に転職しようとした場合、自分の借金の有無がばれてしまうことがあります。
信用情報をチェックされる
これらの金融機関では、借金をしている人のデータを一括管理しており、いつでも見ることができてしまいます。
いわゆる信用情報機関というものがあり、そこで個人の借金データ(信用情報)が管理されているのです。
金融機関では、この信用情報をいつでも見ることができます。
ということは、転職や就職の採用前に、信用情報で借金の有無をチェック(借金調査)している可能性は非常に高いです。
金融機関は信用が大事な商売です。
借金を抱えている人物は、リスクがあるので借金調査をして不採用とするケースが多いのですね。
信用情報機関は3つある
実は信用情報機関は、1つだけではなく3つあります。
「銀行」「信販会社」「消費者金融」は、それぞれ別の信用情報機関を利用しています。
具体的には、
銀行系・・・全国銀行個人信用情報センター(KSC)
クレジット、信販系・・・株式会社シー・アイ・シー(CIC)
消費者金融系・・・日本信用情報機構(JICC)
と利用する信用情報機関が違うのですね。
信用情報は共有されているの?
例えば消費者金融で借金をしていた場合、銀行にその情報が知られることはないのでしょうか。
これについては、知られてしまう可能性がないとは言えません。
この3つの信用情報機関は、いくつかの信用情報を共有しています。
また最近は、銀行のグループ会社の消費者金融もありますよね。
銀行などは採用の際に信用情報を調べていると、明言しているわけではありません。
しかしある程度の信用情報は、調べていると考えたほうがいいです。
もし借金をしていて、金融機関に採用されないという方は、信用情報を調べられて借金調査をされている可能性があるのですね。
そう考えると、借金がある場合に金融機関に転職することは、難しくなると言えるでしょう。
警備会社に転職をする場合
警備会社に転職するときも、借金調査をされることが多いです。
警備会社は、金融会社と同じように社員の信用がとても大切になります。
自己破産は警備員の欠格事由
警備業法という法律をご存知ですか。
この警備業法では、警備員として従事させてはならない欠格事由が記載されています。
簡単に言うと、警備員として雇用してはいけない人について書かれているのですね。
その中に、自己破産をして復権していないものは警備員の欠格事由に該当することが記載されています。
自己破産をして復権していないときは、警備員となることができないのですね。
借金の有無も質問される
では単純な借金についてはどうなのでしょうか。
自己破産をしていない、単純に借金があるだけならば警備員の欠格事由には当たりません。
しかし、警備会社に転職をする場合、面接で借金の有無を質問されることがほとんどです。
ここで素直に借金があることを答えると、かなりの確率で不採用となってしまうでしょう。
では嘘を付くとどうなるかというと、アルソックやセコムなど大手の警備会社はしっかりと借金調査をすることが多いので、ばれてしまう可能性が高いです。
もしばれずに転職できたとしても、これは面接での嘘は経歴詐称になってしまうので、ばれた時に懲戒解雇(クビ)にされてしまうリスクがあります。
そう考えると、嘘を付くというのもかなり危険になりますよね。
クレジットカードの借金程度なら、警備会社に転職できることもあるので、嘘はつかずに素直に回答したほうがいいのではないでしょうか。
カードを作らされることも
一部の警備会社では、採用前後にクレジットカードなどカードを作らされることがあります。
もしこの時にカードの審査で落とされてクレジットカードが作れなかったら、不採用にされてしまうのですね。
このように警備会社もかなり慎重に採用者を調査します。
借金がある場合、警備会社への転職は借金調査でばれてしまう可能性があるのですね。
外資企業に転職をする場合
外資企業に転職する場合、バックグラウンドチェックやリファレンスチェックが行われることが多いです。
これは採用調査や身辺調査と呼ばれるもので、採用予定者の身辺を調査するものです。
実は外資企業では、このバックグラウンドチェックが普通に行われています。
アメリカなどの海外では、犯罪歴を持つ人物も多いので、このような調査をしなければ安心して採用できないのですね。
バックグラウンドチェックの調査内容
バックグラウンドチェックでは、
犯罪歴調査
学歴調査
職歴調査
借金調査
などがチェックされます。
企業によって調査内容は違いがあるのですが、借金調査をする外資企業も多いです。
もちろんすべての外資企業が、バックグラウンドチェックで借金歴を調べるわけではありません。
ただ、聞き取り調査で借金歴の有無を聞かれる可能性はあります。
ここで嘘を付いてしまうと、経歴詐称になってしまうので注意が必要です。
必ず借金歴を聞かれるというわけではありませんが、厳しいバックグラウンドチェックがあるということは覚悟する必要がありますね。
一般の企業では借金調査はほとんどない
金融機関・警備会社・外資企業では借金調査などの身辺調査がよく実施されますが、これは特殊なケースです。
一般の企業では、借金調査が実施されることはほとんどありません。
消費者金融やカードローンで借金があっても、調べる方法がないですからね。
正直なところ、そこまで一人一人の採用で身辺調査をしていたら、手間も費用も掛かりすぎてしまいます。
ですので、金融機関・警備会社・外資企業以外の転職で、借金調査をされることをそれほど不安に思う必要はないでしょう。
面接で借金の有無を質問されたら
面接で、借金の有無を質問されることがあります。
例えば保険会社の転職では、面接で借金の有無を質問されることもよくあります。
こんなときは、素直に答えればいいのでしょうか。
嘘を付くと経歴詐称になる可能性あり
面接で嘘を付くと、それは経歴詐称になってしまう可能性があります。
借金の有無の嘘を付いたら、採用され入社後にそのウソがばれた場合、懲戒処分を受ける可能性があるということです。
経歴詐称のリスクを抱えながら、仕事を続けるというのはちょっと精神的に負担がありますよね。
面接で嘘を付くことは、やはりあまりお勧めできません。
クレジットカードローン程度なら、特に借金が問題にならないこともよくあります。
きちんと正直に答えたほうがいいのではないでしょうか。
まとめ
金融機関・警備会社・外資企業では借金調査などの身辺調査が実施されることがある。
面接で嘘を付いてもばれてしまう可能性が高いです。
一般の企業では、借金調査をすることはほとんどありません。
ただ面接で質問されることはあります。
面接での嘘は経歴詐称になってしまうので、注意してください。