「タイムカード打刻後に残業させられる・・・」
タイムカードを押してから強制的に残業をさせられると、サービス残業となるのでただ働きをしていることになります。
残業ばかりが増えて給料は増えないという、最悪の状況です。
今回体験談を寄せてくれたMさんは、新卒入社後に医療機器の営業の仕事をしていたのですが、そこはタイムカード打刻後に残業をさせるブラック企業でした。
そんなMさんの、タイムカード打刻後に残業をさせるブラック企業を辞めて転職した体験談を見ていきましょう。
タイムカード打刻後に残業をさせるブラック企業を辞めて転職した体験談
- 新卒で医療機器販売の営業職に就職
- タイムカードを打刻後に残業させる
- 会社にいるとその異常さに気付かない
- ブラックであることに気付いたら辞めるべき
新卒で医療機器販売の営業職に就職
29歳の男性、Mと言います。
大学を卒業して初めて入社した会社がブラック企業でした。
新卒入社から3年ぐらい我慢して働いていましたが、心身ともに疲れて疲弊してしまったので、どうでもよくなり今はその会社を離れています。
その会社に所属しているときには、営業職を行っていました。
私は医療機器を病院の先生に販売するという業務を担当していました。
入社当時からおかしいと思っていましたが、タイムカードはあってないようなものでした。
夜18時に仕事が残っていても必ずタイムカードを押さねばならず、それ以降業務をしていたとしても一切残業代は出ませんでした。
タイムカードを押してから仕事をしているので、記録では残業をしていないことになってしまっているのです。
こんなタイムカードを早く押させる会社は、私の経験上から見て要注意です。
タイムカードを打刻後に残業させる
今思えば、入社してからずっとブラック企業だったと思います。
残業代を基本的に申請できない会社でした。
タイムカードを押す時間がきめられているので、たとえ仕事が残っていても残業代はでません。
サービス残業が当たり前の会社でした。
一度残業代を申請しようとしたら、上司に差し止められました。
営業部全体でそれが普通になってしまっているので、仕事の量が多いにも関わらず、全く人手が足りていないような状況でした。
結果として、みんな18時に帰宅するなんてことはできず、早い人でも20時に帰宅しているくらいだったと思います。
私は最高で終電まで残業したことがありました。
もちろん、残業代は一切出ません。
残業代が出ればまだましなのかもしれませんが、ただ働きは本当に疲れます。
そんな状況に心身ともに疲れ果てたので、退職を決意しました。
上司に会社を辞める旨を報告したところ、退職はすんなりといきました。
特に引き止められるということは、ありませんでした。
会社にいるとその異常さに気付かない
ブラック企業を退職してから、この職場の状態が異常であったのだと気づくようになりました。
働いているときはみんながみんな残業していたので、それが当たり前なのだと思っていました。
私だけでなく他のみんなもそうしていたので、それが異常であることに気づいていませんでした。
私が働いていた3年の間に、何人も同期が退職していきました。
離職率の高い会社はブラック企業であることが多いとよく言われますが、本当にその通りだと思います。
退職後は胸につかえていたものがとれ、ずっと悩まされていた身体の疲れも回復しました。
心身の疲れがとれたタイミングで転職・再就職活動を転職サイトを通して行いました。
在職中に転職活動を始めたほうがいいと聞きますが、私は心身の疲れからまず会社を辞めることを選びました。
今の会社はすごく働きやすくので、退職して本当に良かったなと感じています。
働きやすい環境の大事さを、身をもって実感しています。
ブラックであることに気付いたら辞めるべき
自分がブラック企業に働いていることに気づいたら、一刻もはやくその会社を辞めた方が良いと思います。
その会社の人に「辞めようと思っている」などと相談してはいけません。
その会社に長くいる人ほど、その環境が当たり前になってしまっているので、ブラックであることが普通のことであるかのように話します。
だから自分が疑問に思ったら、まずは会社の外部の人に相談することが大切だと思います。
「それはブラックだよ」ということを教えてくれるからです。
私も医療機器の営業の仕事で、タイムカードを打刻後も仕事をさせられていました。
当時はタイムカード打刻後の強制的な残業も、当たり前だと思ってしまっていました。
しかし外部の人に相談すると、それが当たり前ではなくブラックであることに気付かされました。
本来なら、残業代を請求できるはずだったのですね。
そのようにして自分がブラック企業で働かされていることに気付いたら、即刻会社を辞めるべきであると思います。
ブラック企業で働いていると、心身ともに疲労してしまいます。
心身の病気になってしまう前に、ブラック企業を辞めて転職したほうがいいです。
管理人の一言
医療機器の営業の仕事は、その性格上残業をしなければいけないことも多くなります。
営業全般に見ても、多少の残業はやむを得ないのかもしれません。
しかし営業職だからといって、残業代が出ないというのは納得できませんよね。
営業職でよく問題になるのが、営業手当として固定残業代(みなし残業代)を支払っているから、それ以上の残業代は支払わないというケースです。
固定残業代(みなし残業代)が導入されていても、あらかじめ決められた時間を超えた残業には、当然に残業代を支払わなければなりません。
ブラック企業は、この固定残業代を悪用して残業代をできるだけ支払わないように工夫しています。
さらに悪徳なケースとして、Mさんの会社のようにタイムカードを強制的に打刻させるということもあります。
定時になったらタイムカードをいったん押してから、もう一度仕事(残業)をさせるというケースです。
定時にタイムカードを切ってしまうと、記録としては定時に仕事が終わったことになってしまいます。
もし従業員があとから残業代を請求してきても、証拠が残らないようにタイムカードを強制的に打刻させているのですね。
これは本当に悪質で、こんなことをする会社は間違いなくブラック企業といってもいいです。
ここで怖いのは、新卒でこのようなブラック企業に入社したとき、これが当たり前だと思ってしまうということです。
「あー、社会人ってこんなものなんだな・・・」
と感覚がマヒしてしまうのですね。
もし今、タイムカードを押してから残業をしているという方がいるなら、あなたの会社はブラック企業です。
ブラック企業で働き続けても、心身が疲労していくだけで未来がありません。
今は求人倍率も高くなっており、転職するチャンスとなっています。
ブラック企業を抜け出すチャンスでもありますので、ぜひ転職活動を始めてください。
Mさんのように、転職をしてホワイト企業の働きやすい環境を手に入れましょう。